大高緑地「恐竜パーク」計画を考える

名古屋市緑区にある県営大高緑地公園内の樹林地に「恐竜パーク」を誘致する愛知県の計画について考えます。

3. 恐竜パーク事業予定地の概要

 恐竜パークの誘致予定地は名古屋市緑区にある県営大高緑地(公園)の一角にあります。

大高緑地公園とは

 大高緑地(公園)は面積約100haの県営の都市公園です。1940年に空襲の延焼を防ぐために大高緑地を含む5つの緑地(826ha)を防火緑地とする都市計画決定がなされ、1952年に事業に着手、1963年に開園しました。県内では歴史のある公園の1つにあたります。

 園内には名古屋市内では今や貴重になった自然林が広がるほか、若草山に広がる芝生広場、ゴーカートのある交通公園、水泳場、野球場、庭球場、ベビーゴルフ場、デイキャンプ場、ドッグラン、恐竜広場などの各種施設が整備されています。大高緑地では一大武将観光イベントの「東海合戦ワールド」を始めとするさまざまなイベントが開催され、公園の利用者は年間約160万人(2013年度)にのぼります。

 名古屋市は市街地の拡大とともに多くの緑が消失してきました。そうした中で、まとまった緑が残る都市公園はこの地域にとって重要な環境インフラとなっています。

事業予定地の概要

 恐竜パークの事業予定地は大高緑地の北西部、第7・第8駐車場に隣接した樹林地です。事業予定地の面積は3.2haで、雑木林が広がっています。樹林地内には第8駐車場と芝生広場が広がる若草山を最短距離で結ぶ散策路があります。

 事業予定地である樹林地について、大村秀章県知事は記者会見で「未利用地の樹林地ということなので、そこに少し民間の活力を入れて整備してその上で多くの公園利用者に喜んでいただければ」と述べましたが、地域の人や自然愛好家にとっては自然と触れ合い、親しむ場として日常的に利用されています。

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第8駐車場に隣接する事業予定地の樹林地

 

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第8駐車場と若草山を最短距離で結ぶ散策路